NZの永住権取得

去年の暮れから準備を進めていた永住権の申請。今回の申請の手順を書いてみました。掛かった費用などは、受ける病院や日時で多少変動されると思いますが、これから永住権を取得される方の参考になればと思います。

NZの永住権取得の流れ
1) オンライン登録。
2) Expression of Interestを記入して登録料を支払う。
3) Poolに選ばれたという通知表が送付される。
4) 後日、申込用紙が送付される。
5) 警察証明の取得。
6) GP(General practitioner)に予約を取り、血液検査とX-Rayの先生を紹介してもらう。
7) 血液検査とX-Ray
8) 血液検査の結果がお医者さんに渡された後で健康診断
9) 全ての書類と検査結果、パスポート、申込用紙を送付。
10) 結果が出るまで10ヶ月程待機。


家族5人だと、書類がこれくらいになります。

1) 流れとして、まず始めにこちらのサイト右側の「ONLINE SERVICES」から無料オンライン登録を行います。

2) 登録を済ますと、次に「The EOI pool (Expression of Interest)」と呼ばれるオンライン登録をします。これは自分の職務経歴や学歴などをポイントで計算され、NZで人材の足りない職業の方が有利になります。ポイントが足りない人でもPoolと呼ばれる投票で、権利に近い人から順番に選ばれるらしいのですが、ここで運よく自分が選択されると永住権申請の権利が貰えます。ただPoolを3回行われて選ばれなかった場合は、残念ながらまた最初からやり直しとなってしまいます。過去の職務経歴などは、証明する書類が必要になるので、出来るだけ正確に記入する方が良いと思われます。私は場合は妻と子供3人の5人家族でThe EOI poolの登録料として$440の費用が掛かりました。

3) 「Poolで選ばれましたよ。後日、申し込み書類を送りますね」という紙が一通だけ送られてきます。私の場合は運よく1回目で選ばれたようで、The EOI poolの申し込みから約1ヶ月程でこの書類が送られてきました。

4) 上の通達から約3週間程で厚み3cm近い書類が送られてきました。中には永住権取得の説明書とチェックリスト。EOIで記入したものをプリントアウトした物と医療関係の申し込み用紙。5人分の書類が入っているので分厚かったのですね。ここで気をつけないといけないのが、書類の中に「Invitation to apply for residence」という書類があるのですが、ここに記されている日付から4ヶ月以内に全ての書類を用意し、送付しないといけないということです。

5) 説明書を読むと、真っ先に用意しないといけないのがPolice Certificates(警察証明)。これは取得に3ヶ月近くかかります。子供が17歳以上の場合も必要となります。日本の方ですとNZにある日本の領事館から申し込みが出来るので、パスポートを持参してすぐに申し込んでください。私のように、NZに来る前に日本以外で海外生活をしていた人は、過去十年に住んだ国の警察証明も必要になります。警察証明の取得は国によって準備するものが違うので注意してください。ちなみにアメリカの場合はアメリカのFBIのサイトから用紙をダウンロードしてNZの警察署で指紋を採取してもらい、それをFBIに送りました。警察証明は6ヶ月以内のものだけが有効なので、あまりに早く申し込みをし、Poolで選ばれなかった場合は無駄になる場合があるので気をつけてください。最初の書類をもらってから、すぐに申し込みをするのがベストだと思います。

6)警察証明書が届くまでの時間に、自分の掛かり付けのお医者さんに「移民関係の書類が必要なので」とアポイントを取ります。これは書類作成できるお医者さんなら誰でもいいのですが、移民を専門にしているクリニックだと、同じ場所で身体検査、血液検査とX-Rayがまとめて受けられる場所もあるようです。身体検査(Medical Exam)は乳児を含む全ての申し込み者が対象となります。血液検査とX-Rayは16歳以上の人が必要。5歳以上16歳未満の子供は血液検査とX-Rayは必要ないですが、GPで尿検査が必要となります。

7) 私が紹介された血液検査とX-Rayの場所は別だったので、バラバラに予約を取りました。X-Rayは何の準備もなく、結果もすぐに知らせてくれるのですが、血液検査の場合は前の夜の晩ご飯以降食事を取らない事。血液検査の48時間以内は油の多い食事は控え、水を沢山飲むと検査結果が比較的向上するとのことでした。各用紙にパスポート写真が1枚ずつ必要なので合計2枚必要。X-Rayは一人$106。血液検査は一人$174の費用が掛かりました。

8) 血液検査は3日程で結果がでるので、それ以降にGPの所に戻り、身体検査をしてもらいます。時間は一人に45分〜1時間程度必要になります。口頭で過去の医療経歴を聞かれ、身長、体重、視力検査、頭の大きさ等を計り、最後に触診をします。男性の方はキ○タマまで触られるので、心の準備をしておいてください。健康診断は大人が$280。子供は$150の費用が掛かりました。身体検査の用紙にもパスポート写真が1枚必要です。

9) 申込用紙には、さらにパスポート写真が2枚必要。これに医療関係の書類、職務経験の証明書、出生証明書とパスポートを添付して、指定された住所に発送すれば完了です。書類が受諾されれば、さらに$1550の永住権発行費用が掛かります。


NZの永住権は発行されてから2年間は仮のもので、2年間国内に滞在して初めて永住権として効力を発揮するようです。アメリカ永住権の場合は発行されると永住権としての権利を貰えるのですが、アメリカ国外に長期に渡って滞在すると、永住権を取られてしまいます。NZでは査証が無期限なので、一度取得してしまえば、NZ以外の国に滞在した後、老後に又帰ってくるということも出来るというのが大きな違いです。それ以外ではオーストラリアとの間で結ばれている「CER条約」に基づきオーストラリアに永住する権利も貰えます。医療福祉も国営のもは無料になり、選挙権もあるのでパスポート以外は殆どNZ市民と変わらなくなるようですね。